紡ぐ輪
春は朧

       
 〜埼玉古墳〜

薄紫の朝霧がたなびき
しらじらと夜が明けてゆく古墳群

時空を超えて脈々と
紡がれてきた幾多の魂が眠る地に

変わらない朝が訪れる

頬をなでる冷たい風と
朧な光を道案内に
僕はゆっくりと歩いた

裸木も、そろそろ芽吹きを始めようと
支度を急いでいる
その色は淡く、暖かく・・・・

静けさを漂わせた霧が、やがて晴れ
小さく鳴く鳥の声が、しじまを破ると

暖かさと寒さを交錯しながら
春は朧にあける



phot:「浮浪草の気吹」の浮浪草さん

BGM:Music by Gallery Oto
詩&テキスト:さなえ(花の庵)