紡ぐ輪
秋   思

     
耳を澄ませば聞こえますか
消え入りそうに鳴く虫の音

目を閉じれば見えますか
ひえに止まったアカネトンボの物語

暑かった夏の余韻を残しながら
風のなすがままに
曼珠沙華の赤色が揺れる野原

何気ない風景の中に立ち
ゆったりとした時の流れの中で
心のさざなみを解きほぐす

誰も通らない野道を
一人辿れば・・・・・・・

幾つもの出会い、幾つもの別れ
過ぎ去った日々が
秋風に乗って目の前を通り過ぎる




photo:「野の四季」のイナさん



詩&テキスト:さなえ(花の庵)